キートップのレーザー印字 | ▲ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2色成型のキートップに引き続いて今度はレーザー印字の紹介です。これはレーザーでキートップ表面を炭化・・・要するに焦がして文字を描くという手法ですね。詳細はのぐ獣さんのKEYBOARD
MANIAや富士通のオンライン技術情報誌の中のレーザー印字化キーボードをご参照下さい。 ■AT&T E03600QLATT(KeyTronic) Made in Mexico まずは非常にわかりやすいサンプルからいきましょう。これはAT&Tの英語キーボードですが、おそらくKeyTronic E03600からWindowsキーを除いた101キーバージョンだと思われます。 キートップを拡大すると、このように表面がレーザーで炭化され文字が描かれてることがわかります。 さらに表面を観察していくと、富士通の技術情報の中のレーザーによる文字印字にも記載されているように、細いレーザーを一筆書き状に移動させることによリ、太い文字を描いていることがわかります。
なお、印字には連続パルスを発する高出力のレーザーを利用しているようです。(下記グラフは雰囲気を出すためK.Tanakaが適当に描いたものです。レーザーの知識は持ち合わせておりませんので、出力特性などは大きく異なっている可能性大。)
レーザーの軌跡と連続パルスの出力のピークを重ね合わせると、下記の赤点線のようにレーザーが照射されるため、文字の表面が凸凹になっているものと推測できます。
下記「?」の「●」部分は拡大すると印字が荒れていることが確認できます。おそらくこの部分は円を二重、もしくは三重に重ねて描かれれているものと思われますが、1つの円を描写した後、その部分が冷める前にすぐに隣接した部分に次の円を描写するため、樹脂が加熱気味になりこのような印字結果になったものと推測できます。 ■Microsoft Natural Keyboard Elite(KeyTronic) Made in Mexico このキーボードは、ねばりのある独特のタッチ、そしてE06401PS2という型番から、おそらく上記AT&Tのキーボードと同様にKeyTronicのOEM品だと思われます。 こちらは中古で入手したのですが、そのためか文字表面の凸凹がならされているようですね。使用頻度の低いテンキー部の[Enter]と比べるとよくわかります。 ■BTC BTC-5100C Made in China このキーボードは配列に難があったため、[Fn]と[Ctrl]、カーソルキーの一部と[右Shift]を基板のパターンカットにより入れ替えて使用していました。 半年程使い込んだためか、カーソルキーの記号表面の凸凹が綺麗にならされています。キートップの印字というと、使い込むと劣化してくるというイメージがありますが、この場合は逆に綺麗になるというのはなかなか面白いですね。
■富士通高見沢コンポーネント FKB8744-501 Made in Malaysia 最後に、上で紹介させて頂いたレーザー印字の技術情報を公開している富士通のキーボードです。 少し色が淡いですが、表面の凸凹がほとんどなく印字品質も高いです。 さすが富士通 技術製造本部 湯川氏、ダテに谷村新司に似ているわけじゃない! しかし細かい絵柄は印字が荒れている部分も見受けられます。けれどここまでくると単なる荒探しですね。 ということで、単純にレーザー印字と言っても、各社品質が違っていてなかなか面白いですね。皆さんもお手持ちのキーボードを観察してみると、面白い発見があるかもしれませんよ。 (0/07/27) |
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