ALPSメカニカルスイッチ(BigFoot) 

概要

詳細1(01/07/15追加分はこちら) 詳細2
 
  スライド部
キースイッチ中央のスライド部です。

撮影順は下表の通り。
SGI(9500900) TOSHIBA
SGI(9500829) DELL(30383)
 


上から見ると全て同じように見えますが、SGIの横部には9500900,9500829共に黒い何かが挟まっています。
SGI(9500900), SGI(9500829), TOSHIBA, DELL(30383)

これはゴム製のダンパーで、下記のように取り外すことができます。


下から見ると構造の差がよくわかります。
SGI(9500900) TOSHIBA

キースイッチのケース下部と上部には凸があり、ここにスライド部が当たるのですが、DELLや東芝の場合は樹脂同士が当たるため動作させた際にカツカツと大きめの音が鳴ります。それに対してSGIの場合はスライド部にダンパーが挟まっているため衝撃が吸収され静かな音で動作し、なおかつタッチも少しソフトになっています。

図解すると下記のようになります。
興味深いのはSGIのダンパーの効果で、スイッチを押し込んだ時だけではなく、放してスライド部が戻りケース上部に当たる際にもその消音効果が働いています。
SGIのWSは音声を含む映像系の用途で使用されることが多いため、静かなキーボードが求められたのでは?と想像するのですがいかがでしょうか?

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コメント追加(01/07/15)----------
同キースイッチを採用しているMacの拡張キーボード2は、極初期モデルがダンパー無しで、その後すぐにダンパー有りに切り替わったそうです。
※1そういったことを考えると、このダンパー有りキースイッチは、途中からALPSのラインアップに追加され、OEM先の要望によって切り替えられた、という感じなのかもしれません。もちろんこういった凝った構造ですから、ダンパー無しモデルより高い価格設定になっていたと思われます。確かにダンパー有りキースイッチは、Macの拡張キーボード2やSGIのワークステーションなど、わりと高価な類のシステムに使用されていることが多いですよね。
構造的に考えると、ダンパー有りキースイッチは「動作音が静か」「指への負荷が少ない」というメリットを持っていると想像できます。しかしキータッチを決定する要素は他にもありますし、なによりも個人の好みによるところが大きいですから、必ずしもダンパー有りの方がタッチが良い、と言うことにはならないと思います。ま、人それぞれってところですね。

※1拡張キーボード2:そういえば私も1度だけタッチの違うモデルをみつけて「なんでだろ?」と思っていたのですが、そういうことだったのですね。ちなみにラベル右下に何も文字がないモノは初期型のダンパー無しモデルで、下記画像のように「S」の文字があるものはダンパー有りモデルであるようです。情報ありがとうございました>ゴンザレスさん

 
  スプリング
SGI(9500829), TOSHIBA, DELL(30383)のバネの巻数、長さはほぼ同じですが、SGI(9500900:御影石調)のみ短くなっています。SGIの9500900(御影石調)は9500829(ベージュ)に比べてタッチが軽く、その代わり少しカチャカチャとした感覚で、隙間が多いのかな?なんて思っていたのですが、その感触はバネの短さによるところが大きいのかもしれません。ちなみに他の3つは同じようにみえるのですが、バネの特性は見た目だけではわからないので、もしかしたら硬さ等が違っていたりするのかもしれません。
SGI(9500900), SGI(9500829), TOSHIBA, DELL(30383)
※上画像のマットの1目盛は10mmです

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